フードバンクTAMA
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芝田さんは「食べられることは自立の大前提。届けた食料で、子どもたちが前向きに生きていってくれればうれしい」と話す。<br> | 芝田さんは「食べられることは自立の大前提。届けた食料で、子どもたちが前向きに生きていってくれればうれしい」と話す。<br> | ||
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2016年11月12日 (土) 10:56時点における版
フードバンクTAMA
所在地 | 〒192-0085 八王子市中町7-9 中町ビル4F |
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TEL | 042-686-2512 |
FAX |
貧困体験を糧に、子どもの食支援 日野の芝田さん、フードバンク立ち上げ /東京都
貧しい子どもの食事を支えたい――。
日野市の男性が今夏、企業などから寄贈された食品を、生活困窮者などに無償提供する「フードバンク」の団体を仲間らと立ち上げ、活動している。
きっかけは子どもの頃の貧困体験。「現場に足を運び、ニーズに合ったものを届けたい」と意気込む。
18日夕。任意団体「フードバンクTAMA」=八王子市中町、神山治之代表=のメンバー3人が、日野市の社会福祉法人に米10キロと500ミリリットルのペットボトルのお茶24本などを届けた。
同法人は週2回、子どもが勉強を教わるなどしながら過ごせる「居場所」を、夕食付きで運営している。
本村雄一理事長(55)は「お米代が助かり、その分、より栄養ある食事を出せる」。
フードバンクTAMAの芝田晴一朗事務局長(63)は「そういう話を聞くと、ますますやる気になります」と笑った。
活動の発端は芝田さんの貧困体験だ。大阪在住だった小学4年生の時、父が営む製袋会社が倒産した。
夜逃げ同然で引っ越したが、自宅には借金取りがやってくる。食事に困り、近所のパン屋や工場で安く分けてもらったパンの耳や即席麺などで食いつないだ。
定時制高校を経て奨学金を受けて大学に進学し、そのまま母校に就職。結婚して2男に恵まれ、順調な生活を送ってきた。
そんな今年2月、貧困にあえぐ子どもの現状をシンポジウムで具体的に知り、「昔の自分が重なった」。
募った仲間らと6月に団体を設立、NPO法人の認証を都に申請中だ。
「営業」は楽ではない。八王子、日野両市内のスーパーや食品関連会社などに片っ端から電話をかけるが、門前払いもよくある。
それでも10ほどの会社や団体などを口説き落とし、これまでに子どもを支援する施設など11カ所に米やレトルト食品などを届けた。
今後も供給元と提供先の拡大に努める方針。
芝田さんは「食べられることは自立の大前提。届けた食料で、子どもたちが前向きに生きていってくれればうれしい」と話す。
〔◆平成28(2016)年8月29日 朝日新聞 東京地方版朝刊〕