お答え:欲求を我慢する能力があるー二条淳也
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===欲求を我慢する能力がある=== | ===欲求を我慢する能力がある=== |
2015年11月16日 (月) 16:19時点における版
冊子の注文のしかた
欲求を我慢する能力がある
〔質問001〕不登校、引きこもりに共通する強さや能力は?
不登校・引きこもりにわりと共通する特殊な強さや能力はありますか。
〔お答え001〕欲求を我慢する能力がある-二条淳也
ひきこもりの人のすごいところは、「少ない収入でもやっていける」というところです。
収入がないのだから、それだけの金額でやっていかなければならないのは当然なのですが、これだけ買いたいものが溢れている社会で、わずかな金額でやっていけるというのはすごいことです。
私はひきこもりの人を多数知っている訳ではありません。
それでも、「ひきこもりの人には得難い長所がたくさんある」と断言できると思っています。
「欲しいものが我慢できる」というのも、そのうちの一つではないでしょうか。
ひきこもりの人は収入がないので、欲求を我慢することが多い。
「欲しいものがあっても我慢できる」というのは、素晴らしい長所です。
私はここに、ひきこもりが生き残れる可能性を感じます。
ひきこもりの人で、一杯500円のコーヒーを飲む人はかなり少ないと思います。
500円を稼ぐことの大変さをよく知っているので、軽々しく500円を遣わないのです。
そのような生活態度は、見ようによっては大変な美徳といえるのではないでしょうか。
貧しい生活を賞賛しているのではありません。
多くのひきこもりが欲しいものを我慢し、行きたいところにも行かないという自己抑制をしているところに、私は可能性を感じているのです。
「フルタイムで働いて30万円稼ぐ道」と、「少ないストレスで働いて12万円稼ぐ道」なら、多くのひきこもりは後者を選ぶのではないでしょうか。
そしてひきこもり当事者は、その12万円でうまくやりくりしていくと思います。
そう思うと、私はひきこもり当事者の持つ精神的ポテンシャルにとても期待してしまいます。
ひきこもり当事者は、欲求を我慢する能力がある。
それは、ひきこもりが持つ強さだと思います。
回答者と所属団体
二条淳也