Job:画商・アートアドバイザー
画商
〔2003年原本〕
画廊を開いて、美術品を展示し、カタログをつくって販売促進をして、絵を販売し、作家に活動の場をつくり、画家を育てる仕事です。
同時に画廊経営者のことが多い。
美術品はほかの商品と違って、制作原価(制作材料費や人件費など)と、販売時の商品価格の間に、ほとんど関係がみられないものです。
それだけに通常の販売業とは大きく違います。
価格をどうつけるのかは熟練を要するものです。
美術品そのものの評価を第一としたところですが、これは容易ではなく、結局は後世の評価を待つしかありません。
現実には作家がだれであるのか、絵の号数(大きさ)が評価決定の最大の要因になることがさけられません。
その一方で、価格面では不利な新人作家を発掘し、育てる工夫が必要です。
この商品取り扱いの特殊性から投資対象として売買になることもあります。
購入者は実物の絵を見ないで買い、価格が上がるのを待って売るという「美術品ころがし」です。
画商はその仲介者ですが、絵を見失ったままでは心ある画家から見放されてしまい、国民にとっても画家にとっても不幸なことです。
美術品が正当に流通されなくては、作品は死蔵され、国民の目に触れることはありません。
画商の仕事はイベント企画し、音楽会を開いて絵も展示するなど絵を多くの人にふれさせるように、画廊だけでなく複合的な展示の時代に入っています。
また今後はそれぞれが専門化したエキスパート型に分かれていくといわれています。
美術品商人から美術品の専門家へ移っていくと考えられます。
作品の管理にはコンピュータが導入され、販売や展示の検討には、美術品の現物を持ち歩くのではなくモニターテレビ展示を利用して、
販売の取り引きをし、展示への出品作品を決めるという仕組みができつつあります。
アートアドバイザー
〔2003年原本〕
画廊など美術品の展示場で、その美術品や作家について説明するガイド役兼販売担当者です。
イベントのアシスタントであり、出展作品のカタログを作る編集者役を務めることがあります。
女性が比較的多く、セールス業であるとともに、その専門知識の面では一種のキュレータです。
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