Job:図書館職員・司書・司書補
図書館職員・司書・司書補
〔2003年原本〕
図書館で仕事をする人で、司書はその専門職でライブラリアンとよばれるようになってきました。
図書館には国立国会図書館のような大規模なものから専門的な資料センターまで多種あります。
仕事内容は図書館により変わりますが、資料・情報を収集・保管し、利用者に貸し出しサービスをすることです。
資料には本、新聞、パンフレットという印刷物のほかに、レコード、カセットテープ、フィルム、コンピュータ用プログラムなどがあります。
収集は市販本が中心で、寄贈もあります。
限られた予算でどんな本を置くのかは図書館づくりの基本にかかわります。
「よく読まれる」という基準だけではマスコミに載ったものや漫画をおいかける形になりかねません。
どんな図書館にするのかの考え方が必要です。
収集した資料は分類しコードをつけ、保管し、利用できるようにします。
この分類とコードづけ、目録作成は司書の専門的仕事です。
本の分類カードが市販されていますが、それに頼ると本がわからない司書になってしまいます。
資料照会は、この分類カードや目録を使い、また本に関する知識を生かして、利用者の資料検索の相談にのることで、
これが司書の最も重要な仕事です。
相談は面接だけでなく手紙や電話による方法もあります。
資料照会係(あるいは参考事務)といいます。
コンピュータ導入で、検索作業は進んでいますが、それを越えて“本を知る”レベルにならないとライブラリアンとはいえないでしょう。
公共図書館には、地域の社会教育のセンターになっているところが多くみられます。
子ども、主婦などグループごとの読書会、お話し会、展示会、映画会、コンサート、団体貸し出し、自動車文庫、
盲人用テープ作成、盲人への対面朗読など幅広い活動スタイルがあります。
利用者の要求にこたえて活動をしていきます。
専門職である司書は文部科学省の国家資格で、大学、短大で図書館関連学科を履修した人が取得します。
司書補は、高校卒業者で司書補講習を修了し、資格を得ます。
3年後には講習で司書への道が開かれます。
一般の図書館職員は、設置主体(自治体や機関)の事務系職員として採用され、図書館に配属された人です。
講習を受けて司書(補)の資格をとる道があります。
図書館の仕事の中で、司書の役割が十分に確立されていない面がまだ多くあります。
図書館の役割を高める面からもこの職種の確立は大事です。
同時に図書館の性格によっては、社会教育面で専門的の仕事をする人も必要になっています。
就業先の図書館は、学校図書館(→学校図書館職員)を含めて自治体設立が多く、多くが公務員です。
ほかに研究機関や各種業界団体(連合会、組合など)の資料室などの専門図書館も数多くあります。
そこの職員も含めて〔給〕は〔並〕~〔やや高〕。
国立国会図書館職員は、国会職員として別に採用されます。
〔参考〕国立国会図書館
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
TEL03-3581-2331
http://www.ndl.go.jp/