親と一緒に対応ができなかった引きこもり20年のH 君
親と一緒に対応ができなかった引きこもり20年のH 君
(体験談8)当事者の状況
阿相がカウンセリングを行ったなかで最高齢の33歳のH君。
引きこもり歴20年。
阿相に連絡するまで、親は事業に没頭していて何の対処もせず、引きこもりの期間が長くなってしまった。
国内カウンセリング期間:6 か月
アプローチ方法
本人はパソコンが得意。父親の取引先の知り合いという設定で、本人からパソコンを習うということで接触を開始した。
週3日間、本人に会いパソコンを習ったふりをする。
彼は学校の先生のように、阿相にパソコンを詳しく教え、宿題を与えるようになる。
パソコン学習を通してのカウンセリングで、H君には全く友人がいなく、話をする相手もいないとわかってきた。
得意気にパソコンを教えるH 君の姿が印象に残った。
パソコン学習を3か月行い、ある日、近所の居酒屋に誘った。
ビールを2、3 杯のみ、酒も入り、パソコン学習のときとは違う姿を見せた。
H君は発達障害で周りとコミュニケーションが取りにくいのだが、酒の力で本音を出すことができ、楽しんだ。
その後女性を知らないと聞き出したので、段階を踏んで、キャバクラに誘ったら、阿相が一緒なら行ってもいいと言ったので、父親に許可をもらおうとして電話をした。
父親から免疫がつくから止めてくれと言われた。
阿相から父親に大の33歳が女性を知らないということはおかしいと助言したが、阿相と父親の間でカウンセリングの方針が食い違い、契約を途中破棄することになった。
H君とはメールだけの関係になり、毎日のように、いつキャバクラに連れて行ってくれるんだとしつこく連絡があった。
契約解除となり、父親から許可も得られなかったので徐々に音信不通になったが、彼がいま何をしているのかふと考えるときがある。
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