奈良県立山辺高等学校
奈良県立山辺高等学校
所在地 | 奈良県奈良市 |
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奈良県の高校に知的障害者を対象にした「自立支援農業科」を設置へ 来年度から
奈良県教育委員会は来年度、県立山辺高校(奈良市)に知的障害のある生徒が農業などを学ぶ「自立支援農業科」を設置する。
同県教委によると、高校に障害のある生徒向けの専門学科を設けるのは全国的にも珍しいという。
障害の有無を問わずともに学ぶ「インクルーシブ教育」の推進や、近年広がりをみせる「農福連携」を背景に農業の担い手を育成する狙いがある。
県内では、県立高等養護学校(田原本町)が山辺高など県立3校に分教室を設けており、2年生から農業や芸術、福祉など学びたい分野に応じて分教室を選択できる。
山辺高に設置の分教室は農業を希望する生徒が対象で、山辺高の生徒らと交流しながら、野菜栽培などを学んでいる。
全日制高校での学びの機会の充実や、インクルーシブ教育強化の必要性を感じていた県は、障害のある生徒が学ぶ専攻学科を設置することにした。
山辺高に来年度、障害のない生徒を対象とした「生物科学探求科」と、知的障害のある生徒を対象とした「自立支援農業科」を新設する。
自立支援農業科の定員は20人を予定している。
農業に関する探究的な学習に取り組み、生物科学探求科の生徒とともに授業や実習を受ける機会も充実させていく。
生徒個々の障害に応じた計画を作り、指導や支援も徹底させる。
このほか、県立2校を統合して来年4月に開校する宇陀高校に2023年度、福祉人材を育てる専攻科「ラヒホイタヤ科」を新設する。
ラヒホイタヤは「日常的なケアをする人」を意味するフィンランド語。
介護、障害、保育など特定の分野に限定せず、社会福祉を横断的に学ぶ機会を提供し、福祉全般の素養を身につけてもらう方針だ。
〔福祉新聞 2021年6/15(火)〕