岩手県立葛巻高等学校
葛巻町のくずまき山村留学制度を活用し、今年も関東などから男女3人が葛巻高(上柿剛校長、生徒137人)に入学した。
そのうち、神奈川県藤沢市出身の井上雄斗さん(15)と川崎市出身の松本拓馬さん(15)は酪農や畜産への関心から同制度に応募。
同町のくずまき高原牧場の宿泊施設で暮らしながら酪農作業などに挑戦する。
雪が残る新天地葛巻で、期待を胸に新生活をスタートした。
3人は同施設から、スクールバスで通学。
学校では同町出身などの同級生と共に学び、施設に帰宅後は同じ山村留学制度の上級生と親睦を深めている。
井上さんは中学2年生の冬、病気による入院を機に進路を考えた。
親戚の手伝いなどで幼少から酪農や農業に親しみ、当初は大学で専門的に学ぶつもりだったが「現場で経験を積むのは早いほうがいいのでは」と悩み、条件に合う進学先を探す中で同制度を知った。
「食品加工にも興味があり、葛巻ならさまざまなことを学べると思った。部活動も楽しみ、大学の専門学部に進学するため勉強も頑張る」と意欲にあふれる。
同制度は、同校の入学者確保のため2014年度に創設。
県外から入学者を募集し、現在6人が在校中。
希望者は酪農体験や自然体験に参加できる。
【写真=登校前に談笑する井上雄斗さん(左)と松本拓馬さん。新生活に期待を膨らませる=葛巻町・くずまき高原牧場宿泊施設】
〔2017/04/17 岩手日報〕