発達障害という言葉と診断

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小学生の子どもの母親が「発達障害かもしれませんよ」と担任教師から言われて、「そんな目で子どもを差別的に見ているのか」と憤慨しながら、相談をしてこられました。ときどきあることです。
教師がどういうスタンスであったのかは判断できませんが、差別的であったのかもしれませんし、適切であったのに母親に伝わらなかったかもしれません。これに関して思うことを少々…。

「発達障害」という言葉の、特に「障害」の使い方がまずいと思います。
障害というのは、社会生活において他者の手助けがないと出来ないレベルの心身の不全状態を指すのではないでしょうか。
発達障害から考えますと、体質・気質レベルの特質や個性・性格の問題でいいものも含まれます。
言い換えますと、障害レベルではないのに「発達障害」という言葉が診断において使用されています。
英語表記にすると、disorder、dysfunction、handicap、disable(ment)…のようにいくつかに分けられます。日本語での「障害」表記ではそれが分けられないし、分けようとされていないのかもしれません。
自閉的なアスペルガー気質は、障害レベルから障害といえない気質レベルを「アスペルガースペクトラム」ないしは「自閉的スペクトラム」に変えられると聞いたことがあります。
こうなった場合に、障害レベルを例えば「通常の社会生活を送るに際して、長期間にわたり他の人の手助けを必要とする心身状態」という区分けが必要になるはずです。法律的・実務的にどう表現するのかは私にはよくわかりませんが…。

障害という判断はなくても、気質や性格特性に合った対応がありうるでしょう。教師がそれを診断によってしかわからないというのもどうかと思いますが、親も一般社会も気質や性格特性から社会的になじめないタイプの人がいることを理解してほしいものです。
それらを包括して、正真正銘の障害者を差別なく受入れる社会状況が求められるのです。そうでなければ、子どもが障害であることを受入れられない親はこれからも生まれざるをえないのでしょう。
障害を「障碍」とすべきといい、文字使用の制限により「障がい」とする例があります。それにも関係するはずですが、それ以上の問題です。

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