仕事のある生活を始めたひきこもり経験者の場合
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仕事のある生活を始めたひきこもり経験者の場合
長期のひきこもりの後、何とか仕事に就いた人の話をいろいろと聞いてきました。
「建築関係で働き始めて4か月の Iくん」(昨年12月27日のブログ)は親の知り合いの建築関係で働いています。
「仕事はつらくもなければ、おもしろくもない」けれども、一緒に働く人たちがいいので続いている、という返事です。まずこの職場に安定するが大事だと感じています。次の目標が持てればいいかもしれないと「設計図が読めるように勉強するつもりは?」と聞いてみました。
いまが精いっぱいで、休日はからだを休めるだけで何もできないといいます。そうなんです。振り返ると、何人かがそう言っていたと思い出しました。
明日が勤務日と早めに自宅に帰った人がいます。週3日の勤務ですが、その日の仕事が終わるとほっとする。また明後日に仕事があると思うと気が重くなる人もいました。週2日の勤務の人は前日からストレスを感じると言っていました。
就職し仕事をもつとは働く日数にかかわらず、そういう日常世界に身を置くことです。
長期のひきこもり経験は、空白期間に直接の対人ストレスからは離れていたのです。同時にストレスに耐性力をつくる面でも空白がありハンディをもっています。
それらの事情を考えて、超安全策をとります。それは必要であり、尊重しないと離職につながります。そうなった人も見てきました。上から目線ではなく当事者目線が特に大事なところです。
〔2017年6月21日〕