紀の川市いのち支える自殺対策協議会
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ページ名 紀の川市いのち支える自殺対策協議会 和歌山県紀の川市(自殺予防)
■interview2-相談員の立場から-命を天秤にかけることはできない
紀の川市いのち支える自殺対策協議会 副会長 租和佐由里さん Sayuri Sowa
Profile:「いのちの電話相談員」を約20年間経験。現在は一人暮らしの高齢者への見守りなどに精力的に参加。
●誰かにSOSを出して
私自身も家庭や仕事の負担から気が滅入ってしまい、もがいていた時期がありました。
そんな時に偶然テレビで、紹介されていたのが心理学。
すぐに学び始め、勉強を進める中で、相手の気持ちに寄り添い、理解することで、自分自身の気持ちが軽くなったように感じました。
それらの経験を生かし、約20年間いのちの電話相談員としてさまざまな人の悩みや相談を聴いて、「命」に向き合ってきました。
自殺を防ぐために一番大切に感じることは、悩みをためこまずに誰かに相談し、SOSを出すということ。
相談員として話を聴く上では、相手の話を受け止め、悩んでいる気持ちを引き出すことを意識していました。
決して直接的なアドバイスをするのではなく、いくつかの選択肢を提示し、最終的には本人が決定できるよう導いてきました。
自身の思いを吐き出して、自己決定することが出来れば、生きる活力を見いだし、自殺予防につなげることができると思っています。
「命を天秤にかけることはできません」。
なにより大切な命を守ることができる社会の構築が必要です。
●地域の見守りを通じて
高齢者の一人暮らし世帯が増加する中で、孤立から自殺へとつながってしまう場合が多く見られます。
最近は、地域の人たちの見守りを実施するため、電話訪問などによる高齢者の見守り活動に励んでいます。
一人暮らしの人たちは、社会との関係を断ってしまっている人も多く、その中でもみなさんは、日常生活における不安や悩みを抱えています。
相談への一歩を踏み出せずにいる人たちの後押しができるよう、日々の見守りを行っています。
地域における関係性が希薄になりつつある中でも、地域でつながりを持ち、ともに支え合うことがより大切になってきているように感じています。
▽自殺の前兆のサイン~ちょっとした変化を見つけてください~
《いつもと違う行動がみられる》
・急にパチンコやギャンブルにのめり込む
・真面目な人が無断欠勤したりする
・部屋にひきこもる、口数が極端に減る
・周囲への関心がなくなる、新聞やテレビを見なくなる
・深酒が増える、逆にお酒がまずいと言う
・身だしなみに気をつかわなくなる
・一人でいるのを寂しがるようになる
・少しのことで不機嫌になって怒りっぽくなる
・周囲の音に敏感になる
・大切なものを人にあげたり、整理する など
《話す言葉が変わってくる》
・口癖のような訴え「死にたい、死にたい」
・自分を責めるような訴え「生きていても迷惑をかけるばかりだ」
・絶望的な訴え「将来に希望が持てない」「生きている意味がない」など
《体調の不良がみられる》
・じっとしておれず焦りが強い
・頭が重い、ひどい肩こり
・寝つきが悪い、何度も目が覚める、朝早くから目が覚める
・疲労感が強く、特に朝に体調が悪い など
社団法人 大阪精神科診療所協会より抜粋
〔広報紀の川 令和6年9月号〕