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田川ふれ愛義塾

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2017年2月10日 (金) 14:15時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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田川ふれ愛義塾

所在地 福岡県田川市
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周辺ニュース

ページ名田川ふれ愛義塾、福岡県田川市、(児童福祉施設の周辺ニュース)
少女の更生支援1年 全国唯一 田川の専門施設 5人共同生活 働く楽しさ伝え
◇「最後の受け皿 使命感」
居場所を見つけられないなどの事情を抱える20歳未満の少女を専門に受け入れる福岡県田川市の更生保護施設が8日、開設から1年となる。
NPO法人「田川ふれ愛義塾」が運営しており、少女に限定した全国唯一の施設だ。
男女を問わず更生を支援してきた工藤良理事長(39)が、少女を立ち直らせることの難しさを痛感し、「こまやかな支援が必要だ」と設立した。
現在は16~19歳の5人が共同生活を送り、自立への道を歩んでいる。
施設は木造2階建ての女子寮。
「再出発」の思いを込め、外装と内装は白色を基調としている。
5人のうち2人は、女子少年院を出て保護観察中。
3人は非行に悩む親の勧めで入寮した。
5人は午前8時頃には起床し、掃除や洗濯をする。
施設を定期的に訪れる県立大(田川市)の学生から、勉強を教えてもらうこともある。
工藤さんは「3度の食事をきちんと取って、夜11時には寝るという規則正しい生活を身につけ、社会に順応させていく」と狙いを説明する。
    ◎
工藤さんは中学2年で暴走族に入った。
暴走行為などで少年院に入り、22歳の時には覚醒剤事件で逮捕された。
拘置所では「自分の人生をひたすら振り返った」という。
後輩らを暴走族仲間に引き入れた自責の念にかられ、更生を決意。
出所後は暴走族を解散し、清掃活動などで汗を流した。
立ち直った自身の経験を生かそうと、2005年に義塾を設立した。
08年にNPO法人の認証を受け、約150人の少年少女を受け入れてきた。
ただ、少年の9割を更生させることができたと思う一方、「少女は半数程度にとどまっている」と感じてきた。
「少女は男性依存に陥りがち。安い時給であっても働くことに意味があることを理解できないことも多い」。
工藤さんは「ひとり一人に目が行き届く施設が必要だ」と考え、新たに女子寮を建設した。
昨年2月、少女専門の更生保護施設として法務省の認可を受けた。
    ◎
施設のスタッフは10人で、男性は工藤さんを含めて6人、女性は4人。
少女には自分の人生を振り返るよう指導している。
工藤さんが拘置所で人生を見つめ直したのと同じように、心を入れ替える機会を持ってもらうためだ。
少女にはアルバイトの楽しさや給料をもらった時のうれしさを伝えている。
少女が「働いて一日も早く自立したい」と思うよう促すためで、現在は、5人全員がコンビニ店や飲食店に勤めている。
悪態をつく少女もいれば、「眠れないから背中をさすってほしい」と訴える少女もいる。
工藤さんによると、孤独を感じていたり、悩み事を抱えていたりすることが原因だという。
スタッフは「いつでも話を聞くよ」と声をかけ、昼でも夜でも話し相手になる。
「行き着く場所がない少女の最後の受け皿として使命感がある」。
工藤さんは施設の意義をこう強調する。
市民や社会の理解がないと更生はできないと考えており、「大人たちが支える必要性を呼びかけるイベントを行いたい」と話している。
〈更生保護施設〉
刑務所や少年院を出たものの、身寄りがないなどの理由ですぐに自立更生ができない人を受け入れ、居場所や食事を提供する。
国が委託費として入所者1人あたり日額平均約5000円を運営者に支給する。
法務省保護局によると、昨年4月現在、全国で103施設ある。
〔◆平成29(2017)年2月3日 読売新聞 西部夕刊〕 


少女更生施設:開設へ 全国唯一、福岡・田川のNPO運営
福岡県田川市で非行少年の更生保護施設を運営するNPO法人「田川ふれ愛義塾」=工藤良理事長(38)=が、全国唯一となる少女対象の更生保護施設を開く。
適任の女性スタッフが確保できたため2015年12月に女子寮を新築。近く法務省の認可を得られる見通し。
専門家は「他の地域にも広がれば」と期待する。 女子寮は木造2階建てで定員4人。
少年院を出た後、義塾が立ち直りを支援している少女4人が入居した。専任スタッフの若林茜(あかね)さん(25)が常駐して悩みの相談に乗っている。
義塾は元暴走族リーダーの工藤さんが05年に設立。
更生保護施設の少年向け男子寮(定員10人)を運営し、民間アパートを借りて少女も受け入れてきた。
これまで約130人の少年少女に向き合い「少年は9割自立させた」が「少女は半分」。
アパートに交際していた少年が出入りするなどして問題を起こすケースもあり「男性依存の生活から抜け出しにくい」のが更生が困難な一因とみる。
少女の受け入れはやめようと考えたこともあったが、小学生の頃から工藤さんが相談に乗ってきた若林さんを15年4月にパートで雇ったところ、短期間で少女たちが打ち解けた。
「彼女となら腰を据えて取り組める」。女子寮設置を決め、若林さんを責任者とした。
工藤さんは独立した環境の中で、少女たちを「大人の女性として自立させたい」と語る。
若林さんは小学4年生で両親が離婚し、夜遊びで寂しさを紛らわせることもあった。
今は2児の母親で「何でも相談できる工藤さんがいたから今の私がある。私も少女の話に耳を傾けたい」と話す。
法務省によると、14年に少年院を出た未成年者は男子2856人に対し女子は270人。
出院者が少なかったことや対応の難しさなどから、施設での少女の受け入れは進まなかったとみられ、少女を対象とした更生保護施設は過去に東京都八王子市にあったが現在はゼロ。
全国の更生保護施設103カ所(15年11月現在)のうち、成人と共に少女を受け入れている施設も12施設(定員45人)にとどまる。
元少年院教官で大阪府で子供のカウンセリングに取り組む魚住絹代さん(51)は「少女専門であれば、成人の出所者から犯罪に加わるよう唆される心配もない。
田川のように理解が深い大人と少女が過ごせる施設が増えてほしい」と話す。 ………………………………………………………………………………………………………
□ことば  ◇更生保護施設
刑務所や少年院を出た後、身寄りがないなど、生活が困難な人を受け入れる。
居住場所や食事を一時的に提供し、新居や仕事を見つけられるよう支援。
国は委託費として入所者1人当たり日額4475~5785円を運営者に支給する。
2015年11月現在、全国で施設全体の定員は成人1985人に対し未成年は369人で、未成年者向けの施設自体が少ない。
〔◆平成28(2016)年2月1日 毎日新聞 西部朝刊〕

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