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昨年度の児童虐待相談 ネグレクト過去最多
県は29日、2015年度に児童相談所(中央、中津)に寄せられた児童虐待の相談件数、内容を発表した。
新規は654件(14年度比3件減)で対応件数は延べ983件(同13件増)だった。
子どもが季節に合わない服装をしていたケースなど、「ネグレクト」関連の相談が大幅に増え、過去最多となった。
県によると、相談の内訳は▽心理的虐待326件(同46件減)▽身体的虐待203件(同2件減)▽ネグレクト121件(同50件増)▽性的虐待4件(同5件減)。
心理的虐待が最も多い傾向は11年度以降、続いている。
昨年度、増加したネグレクトの相談内容は「子どもだけで夜遅く遊んでいる」「服装が汚い」など。
県は「育児放棄を虐待とする認識が広まり、社会全体の感度が高くなったため」と分析している。
児童虐待が疑われる死亡事案は、専門部会で再発予防策を検討している。
15年度は、父親の過失により自宅が全焼し子どもが亡くなったケース、生後間もない乳児が亡くなった2事案の計3事案で検証を実施した。
情報提供したのは警察が265件で最多。近隣・知人が116件、医療機関は30件だった。
被害に遭った年齢別では「6~11歳」の202件が最も多かった。次いで「0~2歳」「3~5歳」と続いた。11歳以下が8割を占めている。
加害者は実父332件、実母231件と続いた。
虐待を理由に一時保護したのは127件(14年度72件)。
一時保護をした上で、虐待有無の調査を進めるケースが増えたことが要因とみられる。
県こども・家庭支援課は「早期発見・早期支援が重要。早期支援につなげるため、虐待が疑われる場面に気が付いた人は積極的に連絡してほしい」と話している。
〔2016年7月6日・貧困ネット、◆平成28(2016)年6月30日 大分合同新聞 朝刊〕
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