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珊瑚舎 スコーレ

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珊瑚舎スコーレ

教育機関としての性格 高卒認定予備校、フリースクール(初等部・中等部・高等部)、自主夜間中学
教育活動の特色とメッセージ・入学のよびかけ 人は「自分を創る」生き物です。その手助けをするのが学校です。「体験としての学び」を通して、自由と自立と平和を求める意思を手に入れるために学びましょう。授業をつくろう! 学校をつくろう! 自分をつくろう!
代表者 星野人史
住所 〒900-0022沖縄県那覇市樋川1-28-1知念ビル3F(2021年3月まで※引越予定あり)

TEL 098-836-9011
FAX 098-836-9070
URL https://sangosya.com/
メール(問合せ用) sango@nirai.ne.jp
コースと生徒数

初等部(小学4年~6年生)6名。
中等部 8名。
高等部 9名。
夜間中学校 9名。

募集数=昼各10名、夜各15名。
入学諸費用 入学金35,000円(税別)
授業料(月)23,000円、教育活動維持費192,000円(各税別)
実習費、宿泊フィールドワーク費、教材費等。
夜間中学校の義務教育未修了者は無料、その他費用32,400円(税別)/年。
帰国生・外国籍の生徒、過年度生等の受入れ 本校の教育理念を理解していただき、かつ、体験入学を通して、本人の通学希望があれば、相談に応じます。
情報提供年月 2020年3月


社説[夜間中学補助終了]学習権保障は公的責任
沖縄戦とその後の混乱で義務教育の機会を奪われたお年寄りから、再び学びの場を奪ってはならない。
那覇市内で自主夜間中学を運営するNPO法人珊瑚舎(さんごしゃ)スコーレに対する県教育庁の補助金が、昨年度をもって打ち切られた。
県側は「一定の成果は出した」と言うが、支援要件を満たす生徒は本年度も同じように在籍しており、対応には疑問が残る。
「新たな支援策は公立夜間中学の議論の中で検討したい」との説明も筋が通らない。
公立夜間中学が設置されていないため県内唯一の民間夜間中学が教育行政の一翼を担っているのであり、支援の空白が生じるではないか。
珊瑚舎が県議会に提出した支援継続を求める陳情書によると、1950年の琉球政府の国勢調査で学齢期の子どもの5人に1人に当たる5万人が未就学となっている。
激しい地上戦があった沖縄では、戦争で親を亡くし生きるために働かざるを得なかったり、生活が苦しく家の手伝いを余儀なくされた子どもが大勢いたのだ。
夜間中学は2004年からほぼ手弁当で運営されてきた。
「1932年から41年生まれ」を対象に県の支援事業が始まったのは2011年度からで、昨年度の補助額は講師料など395万円だった。
現在は12人が在籍し、うち7人は従来の支援対象者である。
果たさなければならない戦後補償としての公的責任は道半ばだ。県には補助金打ち切りの再考を求めたい。
■ ■
「68歳まで無学。戦争で父は兵隊に行き、それっきり。母は弾で死にました」
「夜間中学に入ってから、銀行に初めて1人で行った。以前は人前で何か書くなんて、びくびくして手が震えるだけだったから」
  「普通の人には当たり前の『おお』と『おう』は違うこと、1時間30分と30分は分に直さないと計算できないことが分かり感動した」
珊瑚舎の夜間中学の生徒たちの聞き書き集「まちかんてぃ! 動き始めた学びの時計」(高文研)からは、学ぶことは生きることだとのメッセージが伝わる。
戦争によって奪われた教育を取り戻すことは、単に読み書き計算を身に付けるにとどまらず、自信や尊厳といった人生を切り開く力にもなっているからだ。
夜間中学にあるのは受験のための勉強ではない主体的な学びである。分かる喜びに満ちた生徒たちから、私たちが学ぶことも多い。
■ ■
自治体に夜間中学など就学機会の提供を義務づける「教育機会確保法」が、昨年2月に施行された。
期待されているのは義務教育を終えていない人のほか、来日外国人や不登校だった若者の学びの場としての役割だ。
珊瑚舎も「年齢にかかわらず学ぶことを希望する生徒の学ぶ権利の保障と支援」を求めている。
学ぶ権利の保障は国の義務であり、私たちの責務だ。
〔2018年4/24(火)沖縄タイムス〕

夜間中学の補助打ち切り 県教育庁「成果出た」 学校側、寄付募り継続へ 珊瑚舎スコーレ
戦中・戦後期の混乱で義務教育を受けられなかった人らを対象に、夜間中学校を運営している珊瑚舎スコーレ(那覇市)に沖縄県教育庁が2011年から実施してきた支援事業が、17年度で打ち切られることが2日までに分かった。
県教育庁は「15年度で終了する予定だったが、この年度に入学した人が卒業する本年度までは事業を延長した。事業の成果はある程度出た」と説明している。
一方、珊瑚舎スコーレは今後は寄付を募り、夜間中学を継続する考えを示している。
県教育庁の支援事業では講師の手当や光熱費、施設の賃借料の一部を補助しており、17年度の珊瑚舎スコーレへの支援額は395万円。
支援対象者は1932~41年生まれの人。
授業は支援対象者を受け入れるフリースクールなどに委託している。
事業では3団体が委託を受けていた。
そのうち三和人材育成会(糸満市)とエンカレッジ(沖縄市)では17年度までに対象者の受け入れを終えている。
珊瑚舎スコーレでは年代を問わず17人の生徒を受け入れている。
支援対象の年代の人は7人を受け入れており、うち5人は来年度以降も在籍する予定だ。
文部科学省は全都道府県に公立夜間中学校を設置する方針を示している。
県教育庁でも、県内に公立夜間中学校の設置を検討しており、今回の支援打ち切りについても「公立夜間中が設置されれば、対象者も広がる。後退ではない」と強調している。
一方、珊瑚舎スコーレの星野人史代表は「現に義務教育を修了していない人がいる以上、夜間中学を続けていく必要がある。教育を受ける権利の保障は国や県がやっていくべきだ」と、支援継続を訴えた。
支援打ち切りで、珊瑚舎スコーレの財政が厳しくなることが予想される。
星野代表は「今までも不足分は寄付に頼ってきたが、今回も寄付をお願いしたい」と話す。
珊瑚舎スコーレでは現在、義務教育未修了の人には無料、学び直しの人は年額3万円で授業を提供している。
星野代表は「貧困のために義務教育を諦めなければならなかった人たちに、お金で再び学問を諦めさせるわけにはいかない」と授業料無料は維持する考えを示している。
  〔琉球新報2018/3/3(土)(塚崎昇平) 〕

「フリースクールも公教育に」 多様な学び保障法・沖縄会議が発足
現役教員やフリースクール関係者らでつくる「沖縄の歴史・言語等を尊重した多様な学び保障法を実現するための沖縄会議」(多様な学び保障法・沖縄会議)が昨年12月に発足した。
会議では教育機会確保法の見直しに向け、フリースクールなどを「市民が作る自由で民主的な学び場」として位置付け、従来の学校と公平に位置付けることなどを目指している。
教育機会確保法はフリースクールや夜間中学の支援を目的に2016年に成立した。
具体的な支援策は定められていないため、20年に法律を見直すことになっている。
同会議では法律の見直しに向けて(1)(フリースクールなどを)学校教育法で定めた学校とは別の法律で運用するため「(仮)多様な学び保障法」を制定(2)フリースクールや夜間中学の対象者を不登校や義務教育未修了者に限らないこと(3)沖縄の歴史的背景を考慮し、琉球・沖縄史やウチナーグチを義務教育で教科化―などの実現を目指す。
同会議は那覇市のフリースクール「珊瑚舎スコーレ」を事務所とし、月2回程度会合を開いて議論を重ねている。
現在、義務教育段階でフリースクールに通う子どもたちは、実態としてはフリースクールで学びながらも、卒業時には在籍する公立小中学校などが卒業証書を発行する形式が取られている。
会議の代表も務める珊瑚舎スコーレ代表の星野人史氏は「現行法ではフリースクールの位置付けは限定的なものにとどまっている」と指摘する。
会議ではフリースクールなどの学び場を公立校などと同じく「公教育」と位置付けることを目指している。
星野氏は「学び場を作る権利は国民にある。個人の尊厳を認め、保護者や子どもたちと作る学び場を沖縄から作っていきたい」と強調した。
同会議では24日に、子どもたちが自分に合った学び場を作ることができる社会を議論しようと、珊瑚舎スコーレでシンポジウム「学びって義務?権利?」を開く。
文科省の担当者や、フリースクール関係者らが登壇し、学び場のあり方について議論する。
問い合わせは同会議事務所(電話)098(836)9011。
〔2018年2/2(金) 琉球新報社〕

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