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山形県(地域)
周辺ニュース
◆貧困の連鎖断て!チーム設置 県が「あしながプロジェクトチーム」 /山形県
子どもの貧困対策を進めて貧困の連鎖を断ち切ろうと県は16日、「あしながプロジェクトチーム」を設置し、第1回会議を開いた。
部局を横断して、子どもの貧困に関する実態の把握や施策を検討する。
山形大学の戸室健作准教授によると2012年、生活保護の受給基準となる「最低生活費」以下で暮らす子育て世帯は全国で13.8%、山形県では12.0%だった。
また、県によると県内の生活保護世帯の子どもは582人(14年)、学用品の購入費や給食費などが補助される「就学援助」を受けている児童や生徒は6468人(13年度)に上った。
プロジェクトチームは「『子育てするなら山形県』推進本部」内に設置。
子育て支援課や雇用対策課、義務教育課やスポーツ保健課などが部局を横断し、子どもの貧困の実態調査や、課題の共有などを行う。
16年度中に4回、会議を開く予定。委員長に就任した飛塚典子・子育て推進部長は「連鎖を断ち切るため、各部局でどう連携できるかを協議していきたい」とあいさつした。
〔2016年3月27日・貧困ネット、平成28(2016)年3月18日 朝日新聞 東京地方版朝刊〕
周辺ニュース
◆子供の貧困対策に数値目標 16年度から5年間 県計画 =山形
◇大学進学率引き上げへ ひとり親家庭支援も
県は16日、子供の貧困対策と、ひとり親家庭の支援策について、それぞれの推進計画をまとめた。
いずれも2016年度からの5年間が対象。
低所得者層の子供の大学進学率を全国並みに引き上げることや、県などへの相談を通して就業するひとり親家庭を増加させるなどの数値目標を盛り込んだ。
3年の国民生活基礎調査によると、子供の貧困率は16・3%と6人に1人が貧困状態にあり、過去最悪の水準となった。
中でもひとり親家庭の貧困率は54・6%で半数以上を占める。
このため、県は15年度に初めて「子どもの貧困対策推進計画」の策定に着手。
さらに、ひとり親家庭が子供の貧困を招く「貧困の連鎖」を断ち切るため、第3次「ひとり親家庭自立促進計画」と併せて、有識者らによる委員会で素案の検討を進めてきた。
素案について一般県民から意見募集をした上で、吉村知事を本部長とする「子育てするなら山形県推進本部」が16日に正式決定した。
「子どもの貧困対策推進計画」では、家庭の事情で子供の学ぶ権利が損なわれないように、20年度までに県内の生活保護世帯の子供の大学進学率17・2%を、全国平均の32・9%に引き上げるとしている。
また、放課後児童クラブの設置数を270か所から310か所にするとした。
一方、県が14年度に実施したひとり親家庭を巡る実態調査によると、母子世帯の61・6%、父子世帯の26・3%は年間就労収入が200万円未満にとどまり、いずれも8割が生活が苦しいと回答している。
離婚件数も年間1600件ほどで推移し、今後もひとり親家庭が増えることが見込まれる。
「ひとり親家庭自立促進計画」では、相談・支援体制を強化し、相談受け付け件数を1万9338件から2万4000件まで増加させることにしている。
他県の同様の計画では数値目標を盛り込まないものが多いが、県は進捗(しんちょく)状況を把握するため数値目標を設定した。
また、県は16年度予算でも、ひとり親家庭の支援に力を入れている。
親が就業に必要な資格を取得する際の支援として4100万円を計上。
入学や就職の準備金を貸し付け、県内で5年間以上就業すれば返還は免除する。
総合的な相談・支援の拠点として「ひとり親家庭応援センター(仮称)」も整備する計画だ。
吉村知事は推進本部の会合で、「子供の貧困対策は待ったなしの状態。どういった支援が受けられるのか、県民に分かりやすく発信していくことが大切だ」と強調した。
〔2016年3月27日・貧困ネット、平成28(2016)年3月17日 読売新聞 東京朝刊〕
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