お答え：自分の状態にあった道をさがすのがいいー木村茂司

2013年10月31日 (木) 13:43時点における版

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自分の状態にあった道を探すのがいい

〔質問031〕高２からは定時制か通信制に変わりたい
高校１年生の母親から。
昨年の秋ごろから休み始め、だんだん休みが多くなりました。
それでも１年生は何とか終了しますが、２年になると本当に学校に行けなくなるのではないか。
出席不足や退学になるのではないかと心配しています。
新年度からは定時制高校か通信制高校に移って、午後から動き出すとか登校が少なくてもいい状態にしたいと思いますがどうでしょうか。

〔お答え031〕自分の状態にあった道を探すのがいい
全日制高校は、年間授業時間のなかの一定日数を必ず出席しないといけません。
学校を休む理由は、人によって違います。
精神的に不安定で、気力が弱い場合もあれば、勉強するのがイヤで行きたくない場合、勉強する気はあるのだけれども学校が厳しすぎて耐えられない場合、いじめがある場合などいろいろあります。
いろいろな理由により対処のしかたは異なります。
精神的に不安定な場合は、心理カウンセリングを受けたり、病気診断書を学校に提出して必要出席日数を減らしてもらうことができます。
しかし転校して元気になる場合もあります。
よく考えましょう。
勉強があまり好きでない場合は、勉強のハードルが低い定時制に転校した方がよいかもしれません。
学校が厳しすぎて耐えられない場合は、もっと暖かく接してくれる私立全日制とか、定時制・通信制に転校することも考えられます。
全日制で進学に力を入れすぎる学校では、すごい圧力をかけて勉強させますので、学校が怖くなることもあります。
学力を伸ばしてくれると思って入学した学校が、厳しすぎて怖くなってしまう人は、いろんなところで相談に来ます。
どうすればよいかは難しいので、教育相談や心理相談のよい人を探して行ってみましょう。

Ｐ子さんは精神的に不安定で、学校に行くのがつらく、高校１年の２学期からよく休みました。
学校から登校日数不足の心配を伝えられました。
心療内科に行ったら、神経衰弱という診断書を出されました。
それを学校に提出したら、必要出席日数が減って、高校１年の必要単位はもらえることになりました。
しかし、この取り扱いは２年目はできないといわれ、転校することにしました。
転校先は、定時制は昼間でも夜間でも同じように必要出席日数はあります。
その不安を抱えながら通学するよりも、安心して通学できる通信制を選びました。
勉強はイヤではないし、ある程度は登校できるので、公立の通信制にしました。
通信制は私立より公立のほうがハードルは高いです。
公立の通信制高校に入り、レポートのわからない同級生や大人の生徒によく教えて信頼されるようになりました。
同級生や大人の生徒もやさしく仲良くなりました。
元気になってからは、近くの個人経営の食品店でアルバイトを始めました。
そこでのお客さんにかわいがられ、ますます元気になりました。
〔２０１３年５月〕

回答者と所属団体
赤門学習塾・木村茂司