フードバンクちば
2017年6月21日 (水) 13:14時点における版
所在地 | 千葉県千葉市稲毛区 |
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ページ名フードバンクちば、千葉県千葉市稲毛区、(子ども食堂・フードバンク)
食品集めて笑顔に変える フードバンクちば5年 児相や子ども食堂に提供=千葉
◇「もったいない」を「ありがとう」に 「社会貢献 今後も」
家庭や企業に眠る食品を回収し、社会福祉施設などへ届けている市民団体「フードバンクちば」(千葉市稲毛区)が今月、設立から5年を迎えた。
これまで集めた食品は累計100トン。
昨年からは、地域の子供たちに格安や無料で食事を出す「子ども食堂」への提供も始めた。
代表の菊地謙さん(48)は「これからも『もったいない』を『ありがとう』に変える活動を推し進めていきたい」と話している。
21日昼過ぎ、船橋市高根台の子ども食堂「おむすび食堂」に小中学生の元気な声が飛び交った。
母親と毎月食べに来ているという小学3年の大西蒼也君(8)は「さっぱりしていておいしい」と、笑顔で「わかめごはん」をほおばった。
この「わかめごはん」は、企業が防災食の更新で不要になり、フードバンクに提供した「非常用保存米」だ。
用意された50食は約1時間で完売した。
食堂の代表・及川恵さん(39)は「ほとんどが寄付で成り立っている活動。
調味料やお米などは、スーパーで買うと費用もかかるので、とても助かっています」と話す。
フードバンクちばは、2012年5月、生活困窮者への民間の支援が不足していることを感じた菊地さんらが発起人となって始まった。
年に3回、県内のスーパーや市町村の社会福祉協議会など約90か所で米やレトルト食品、飲料などの寄付を受け付けている。
口コミで活動が知られるようになり、開始当初は1回に集まる食料は約40キロだったが、今では約10トンが寄せられるようになった。
集まった食品は、児童相談所などに届けたり、市役所と連携して生活保護の受給申請に訪れた人に送ったりしている。
ボランティアスタッフが賞味期限が切れていないかを一つずつ確認するほか、個人に送る場合にはアレルギーの有無や家族構成などを聞き取り、要望に合わせて種類や配送量などを決めていく。
週に1度、ボランティアで活動する千葉市稲毛区の男性(69)は「活動に関わって、『明日食べるものがない』と困っている人たちが身近にいることを知った」と話す。
昨年からは子ども食堂への支援も開始し、現在、県内約30団体に米や調味料などを提供している。
菊地さんは「食べることは生きることの基本。食を通じた社会貢献活動を今後も続けていきたい」と話している。
〔◆平成29(2017)年5月28日 読売新聞 東京朝刊〕