フードバンク山梨
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− | + | '''【くらし】広がる「食」の支援 ひとり親家庭やお年寄りに'''<br> | |
− | + | 生活が苦しく、朝昼晩と3食を取るのが難しいひとり親家庭やお年寄りに食料を届ける「フードバンク活動」が、各地で広がっている。<br> | |
− | + | まだ食べられる食料を無駄にする「食品ロス」の解消にもなるが、企業や個人の寄付が欠かせない。<br> | |
− | + | 活動のない地域にも支援を広げようと、NPOなどによる協力も始まった。<br> | |
− | + | ▽'''胸いっぱい'''<br> | |
− | + | 「貯金がなくなり2人で思い詰めていた。『お米がある』と、あんなにほっとしたことはない」<br> | |
− | + | 山梨県富士吉田市の70代の夫婦は昨年5月、同県南アルプス市のNPO「フードバンク山梨」から届いた箱を開けた。<br> | |
− | + | 中に詰まった米や調味料を見ると胸がいっぱいになり、言葉が出なかった。<br> | |
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− | + | 市の連絡でフードバンクの支援が始まり生活は落ち着いた。<br> | |
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+ | 約100世帯を支援するフードバンク山梨。<br> | ||
+ | 夫の収入が不安定で、子どものミルク代にも苦労する女性には、おむつや離乳食を多めに入れる。<br> | ||
+ | 滞納がなくガスを使えるかなど、生活に応じて食品を選ぶため、ボランティアの人手は欠かせない。<br> | ||
+ | ▽'''地域差'''<br> | ||
+ | 農林水産省によると、2014年時点で、団体は全国に40ある。<br> | ||
+ | 自治体や独立行政法人の支援を受ける団体もあるが、人手に加え、保管場所や運営資金の確保、寄付する企業の開拓が共通の課題だ。<br> | ||
+ | 「取り組みに地域差があり、どこでも同じ支援ができるとは限らない」(フードバンク山梨の米山けい子理事長)。<br> | ||
+ | 岩手県の「フードバンク岩手」(盛岡市)は、地場の食品メーカーが少なく、寄付の8割を個人に頼る。<br> | ||
+ | 農家からもらう米は多いが、おかずになる缶詰などが足りない。<br> | ||
+ | 阿部知幸副理事長は「都市部は缶詰の余裕があっても、お米が足りない。物資を補い合いたいが、遠くなるほど輸送費がかかって難しい」と打ち明ける。<br> | ||
+ | 〔2016年5月3日・貧困ネット、平成28(2016)年4月26日 共同通信〕 <br><br> | ||
'''フードバンク山梨:夏休み中、生活困窮家庭へ食料支援 「子どもを笑顔に」ボランティアら缶詰など箱詰め /山梨'''<br> | '''フードバンク山梨:夏休み中、生活困窮家庭へ食料支援 「子どもを笑顔に」ボランティアら缶詰など箱詰め /山梨'''<br> | ||
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2016年9月13日 (火) 17:01時点における版
フードバンク山梨
所在地 | 山梨県南アルプス市 |
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TEL | |
FAX | |
ページ名:フードバンク山梨、山梨県南アルプス市、パンくず上(子ども食堂・フードバンク)下
【くらし】広がる「食」の支援 ひとり親家庭やお年寄りに
生活が苦しく、朝昼晩と3食を取るのが難しいひとり親家庭やお年寄りに食料を届ける「フードバンク活動」が、各地で広がっている。
まだ食べられる食料を無駄にする「食品ロス」の解消にもなるが、企業や個人の寄付が欠かせない。
活動のない地域にも支援を広げようと、NPOなどによる協力も始まった。
▽胸いっぱい
「貯金がなくなり2人で思い詰めていた。『お米がある』と、あんなにほっとしたことはない」
山梨県富士吉田市の70代の夫婦は昨年5月、同県南アルプス市のNPO「フードバンク山梨」から届いた箱を開けた。
中に詰まった米や調味料を見ると胸がいっぱいになり、言葉が出なかった。
収入は妻の年金だけで、そこから家賃や病気で倒れた夫の医療費を支払っている。
今も月2回食料が届くおかげで、食費の支出は、生鮮品など月2万円に節約できている。
貯金を崩してやりくりしてきたが、昨年4月に市に相談。
生活保護は買い物に使う車を持てなくなる恐れがあり、申請しなかった。
市の連絡でフードバンクの支援が始まり生活は落ち着いた。
フードバンクは、へこみのある缶詰などを寄付してもらい、生活保護は受けていないが、収入や年金が低く十分な食事が取れない高齢者や母子家庭、ホームレスや福祉施設に届ける。
約100世帯を支援するフードバンク山梨。
夫の収入が不安定で、子どものミルク代にも苦労する女性には、おむつや離乳食を多めに入れる。
滞納がなくガスを使えるかなど、生活に応じて食品を選ぶため、ボランティアの人手は欠かせない。
▽地域差
農林水産省によると、2014年時点で、団体は全国に40ある。
自治体や独立行政法人の支援を受ける団体もあるが、人手に加え、保管場所や運営資金の確保、寄付する企業の開拓が共通の課題だ。
「取り組みに地域差があり、どこでも同じ支援ができるとは限らない」(フードバンク山梨の米山けい子理事長)。
岩手県の「フードバンク岩手」(盛岡市)は、地場の食品メーカーが少なく、寄付の8割を個人に頼る。
農家からもらう米は多いが、おかずになる缶詰などが足りない。
阿部知幸副理事長は「都市部は缶詰の余裕があっても、お米が足りない。物資を補い合いたいが、遠くなるほど輸送費がかかって難しい」と打ち明ける。
〔2016年5月3日・貧困ネット、平成28(2016)年4月26日 共同通信〕
フードバンク山梨:夏休み中、生活困窮家庭へ食料支援 「子どもを笑顔に」ボランティアら缶詰など箱詰め /山梨
学校給食がない夏休みの間、子どものいる生活困窮家庭の食生活を支援するため、南アルプス市のNPO法人「フードバンク山梨」は30日、支援食料の箱詰め作業を行った。
昨夏に続き2回目の試み。同NPOの米山けい子理事長(63)は「子どもの貧困の実態はまだまだ理解されていない。
皆さんも行動に移して」と県民に呼びかけた。
この日は、同市百々で、中高生や市民ボランティアら74人が、コメや缶詰、レトルト食品などの箱詰め作業をした。
乳児がいる家庭には、粉ミルクや離乳食を加えるなど、支援先の状況に合わせた物資を選んでいた。
この支援プロジェクトは8月27日まで毎週土曜、箱詰め作業をし、県内の218世帯に計約7トン分の支援食料を発送する見込み。
30日の箱詰め作業に参加した県立白根高2年の土橋裕太さん(17)は「夏に(十分)食べられない子どもがいることを知らなかった。支援を受ける子が笑顔になればいい」と話した。
「ガールスカウト山梨第4団」所属の大沢瑞穂さん(31)=甲府市=は「支援先の家族を想像しながら物資を選んだ。今後も活動に参加したい」と語った。
同NPOでは、8月13日、20日、27日に南アルプス市内で行う箱詰め作業に参加するボランティアを募集している。
また、同NPOへの食糧や資金の寄付も募っている。問い合わせは同NPO(電話055・298・4844)へ。
〔2016年8月7日・貧困ネット、◆平成28(2016)年7月31日 毎日新聞 地方版〕
<子どもの食卓>フードバンク 高まる意義(2の2) 責任者に聞く
*NPO法人「フードバンク山梨」 米山けい子理事長 *法的な位置付けを明確に
フードバンク活動は企業や個人、行政が協力し、日々の食べ物に困る人たちを支える仕組みです。
フードバンク山梨が支援している子どもを対象にした調査では、1日の食費が400円未満の子どものいる世帯が7割です。
生活保護を受ける人を増やさないための生活困窮者自立支援法でも、子どもの食料支援は明記されていません。
学習支援は盛り込まれているのですが、食べ物に事欠く暮らしで、勉強に集中できるでしょうか。疑問に思います。
フードバンク山梨の運営資金の大半が国の補助金で賄われていましたが、生活困窮者自立支援法の2015年4月の施行に伴い、5年間頂いていた補助金を打ち切られてしまいました。
食べ物の宅配料や職員の人件費を賄えず、活動を縮小せざるを得ませんでした。
14年度に年間延べ4千回、食べ物を無償で提供できていましたが、現在、半減してしまいました。
日本は、フードバンク後進国と言われています。
米国や欧州連合(EU)諸国では、行政が後押しする法的な担保が整いつつありますが、日本ではそうではありません。
影響を受けるのは貧困状態の中で暮らす子どもたちです。
フードバンクを支えるためには、法的な位置付けを明確にしてもらいたい。
それに基づき、行政からの補助金で活動を支える仕組みも考えていきたい。
よねやま・けいこ 山梨県南アルプス市(旧櫛形町)生まれ、巨摩高校卒。
04年から生活協同組合パルシステム山梨(旧コープ山梨)理事長を務め、08年に退職。
同年、フードバンク山梨設立。15年に全国フードバンク推進協議会を設立し、代表に就任。62歳。
〔2016年7月4日・貧困ネット、◆平成28(2016)年6月23日 北海道新聞 朝刊全道〕
フードバンク山梨、中央市と情報共有 困窮家庭の子夏休みに支援 /山梨県
生活に困っている家庭へ食料支援を行っているNPO法人「フードバンク山梨」(米山けい子理事長)は12日、中央市・中央市教育委員会と「子どもの貧困対策連携協定」を結んだ。
小中学校などを通じて、子どものいる困窮家庭の把握に努め、給食のない夏休みに食料を送る。
フードバンク山梨がこうした協定を結ぶのは初めてで、今後のモデルとしたいという。
フードバンク山梨によると、食料支援を行っている家庭を昨年度調査したところ、8割弱が1食120円未満で生活していた。
給食のない夏休みに体重を減らす子どももいたという。このため昨年から、夏・冬休みに子育て世帯に重点的に食料を送るプロジェクトを開始。
昨年は県内で133世帯に送った。こうした活動で、学校が把握している困窮家庭を、市町村の福祉担当課が把握していない例もあることがわかり、教育現場との連携の大切さが浮き彫りになった。
今回の提携で、中央市・市教委側から就学援助対象者の情報が提供されるほか、教諭が日ごろ子どもたちと接する中で、食事に困っている様子が見られた場合なども連絡を受ける。
フードバンク側は、学校を通して支援の申込書を対象家庭に配布し、支援を希望する家庭がフードバンクに書類を直接送るしくみ。
夏休みの間、週1回、食料が届けられ、生活相談や就労支援なども受けられる。
田中久雄市長は「『子どもの貧困』は、行政としてもなかなか見えづらい。NPOのノウハウと経験を生かしていただき、何とか支援していきたい」。
米山理事長は「教育機関との連携協定は初めてと思う。大変効果的で、全国的なモデルになるのではないか、と期待している」と述べた。
〔2016年5月24日・貧困ネット、平成28(2016)年5月13日 朝日新聞 東京地方版朝刊〕