Archive for the ‘詩’ Category

107 有無の果て

水曜日, 9月 6th, 2017

パンクな音に
頭の震え
リズムを追って
打つ鼓動

クールな眼で見て
為すこと熱く
ドライな心
抒情を排す

イエスの発語は
慎重に
ノーの断言
確固たる

アシタはもはや
夢見に呑まれ
イノチはいずれ
有無の果て

106  救いの道

日曜日, 8月 6th, 2017

生きてるだけで
つらいけど

死にゆくことは
苦だろうか

  ☆

失う統合
隠れた陰謀

夢見がちな
背後霊

  ☆

苦しみ楽しむ
マゾヒズム

死にさえ至る
ナルシシズム

  ☆

暗闇の中
息をひそめて

救助の道が
開くのを待つ

105  夏の息ぎれ

水曜日, 7月 5th, 2017

クロマニヨン人たちの
あつい夏

はじまりとおわりは
いつも夏

  ☆

千年万年
億から兆

何年よりかぞえて
夏をしるして

  ☆

灼熱炎天
沈黙しつつ

刹那の夢も
尽き果てて

  ☆


そのものになって


を呼吸する

104 夢闇

月曜日, 6月 5th, 2017

 

横暴な精神論に

しいたげられて

神経病みの

夢の闇

 

あえて

すべてを懐疑する

思想信条

主義主張

 

 

未熟な個人主義に

まどわされて

波うつ脳内

何も無い

 

個という

むやみな幻想をうむ

心理神経

感覚知覚

 

103 その日その生

月曜日, 5月 8th, 2017

 

ある日突然

命じられ

 

その日突如

生を受け

 

 *

 

知られたくない

痛みを抱えて

 

知らされるのは

意味の無さ

 

*

 

悪意にみちた

風を受け

 

善意を信じる

強さを欲し

 

*

 

自分で自分を

見張ってなければ

 

崩れ落ちてく

生のバランス

 

*

 

日付けがかわった

真夜中まんなか

 

月日のゆくまま

未明の見る目

102  美しい世界

土曜日, 4月 8th, 2017

 

外へ踏み出せば

青い山並

遠い湖岸

 

しぜんのじねん

自己意識はまた

不確かな

 

 

見えないものを

手探りしては

喪失感

 

億劫な発語

力ある沈黙

言霊を追う

 

 

シャットダウン

遠く扉の

閉じられる音

 

ふさがるのは

電位の走る

神経網

 

 

大丈夫

世界はいまだ

美しい

 

問題無い

生死はいまだ

くり返し

101  潰滅

月曜日, 3月 6th, 2017

 

いてつく大地の

導きよ

 

たてつく壁への

道こえて

 

  ☆

 

世界の秘密に

気付くとき

 

世間の人々

みな人形

 

  ☆

 

危機的想念

真実いずこ

 

もろさ危うさ

つな渡り

 

  ☆

 

自由を掲げて

自由に冒され

 

自己を呈して

自己に潰れる