夜は明けない
日は出ない
見えない路を
徘徊する
夢とも何とも
いえないところで
自らそこへと
入っていった
その隅っこは
暗かった
顔が闇に
埋ずもれた
そうだ僕は
なにものでもない
顔をもたない
無機物だ
そろいもそろって
よくもまあ
不毛さだらけで
つどったものだ
というよりそれは
集まりではなく
それぞれに在る
一人の僕だ
独りの闇で
虚空をつかんで
握ったこぶしを
解く指の一本ずつ
Posted by 中崎シホ on 10月 1st, 2024 and is filed under 詩.
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