168 ルーツ
ギブアップを
何度合図しても
伝わらない
むこうから来る
暗示も
途絶えがちで
僕はもはや
見捨てられた
たどり着いた所が
遠すぎた
はるかどこかに
存在するはずの
僕の親玉
離れすぎて
もうその姿も
忘れてしまった
託されていた
世界の謎は
わからないまま
見放された僕は
拠って立つものもなく
死ぬも
生きるも
ただそれだけ
命の
過程も果ても
ただそのまま
大きなものに
潰される
何ものかに
まきこまれていく
まぼろし彼方に
なんでもない朝が
絶望とあいまってゆく