112  終息

眼の奥に
雲がかかり始める
末期的な
眠気の沈澱

鼻孔の通りが
苦しげに詰まる
致命的な
呼吸の収束

肩の上に
おもりが重なってゆく
黙示的な
体の硬直

終わりつつあり
無に帰すもの
開かれつつあり
未知なるもの

此岸と彼岸
無数の次元
畏れおおく
恐れも極まり

ため息とも
うめきとも
息ぎれともつかぬ
濃い呼気を吐く

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