22. 道を歩いて

眠りからとけると
部屋はあいかわらず
自分色に汚れた壁床

今日こそ外へ
世界を捉えにゆこう
風に晒されにゆこう

くるまるシーツをはがし
自己臭に鈍った嗅覚でさえ
感じる匂いをかぎにゆこう

息するだけで困難な
生きにくさのまま
立ってみよう

夢のリアリティにとりつかれ
現実との接点を失った
この身体を動かそう

道を歩いて日を浴びて
生きる身として
生き得るまで

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