かくも生きづらかった
彼らの声を聞く
声さえ出せなかった
彼らの文字をたどる
文字さえ綴れなかった
彼らの沈黙を察する
自我はもはや
虫の息
消えてゆくのは
超えてゆくこと
人差し指を
天に向け
のぼり龍の鼻の先
腕を広げて
地に立って
降ってくるのはヤリの雨
地と天空の
はざまに生きて
無と存在の
彼方を目指す
Posted by 中崎シホ on 10月 2nd, 2021 and is filed under 詩.
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