110 七年目の命

神経網が
少しずれて
自己は混沌の
なかに居た

可笑しなことが
次つぎ起こる
時間の前後さえ
あやふやに

脳信号の変電
神経系の情報処理の
あり方による
世界の在り様

命はすでに
渡してあった
大きな手のうち
からから転げて

七年目の
そのうちどこかで
消え入るための
一瞬がある

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