生徒の成長追った500日 白根開善学校のドキュメンタリー上映へ

白根開善学校高等部
通常の学校になじめない子たちを受け入れている中之条町の「白根開善学校」が今年7月に創立40周年を迎えるのを前に、同校の生徒たちの成長を描いたドキュメンタリー映画「やさしさの500日」が完成した。
白根開善学校は、東邦大の教授を務めるなどした本吉修二氏(享年86)が創立し、昭和53年に中学を開設。
その後、高校も開設。全寮制の中学・高校として、発達障害のある子や不登校の子たちを受け入れている。
少人数制のため、現在は32人が通い、卒業生は千人超だ。
同校では、本吉氏の「楽しく遊び、楽しく学び、そして楽しく生きる」との言葉にならい、全寮制という厳しい環境の中でも、プラネタリウム制作やピザを焼く石窯作りなど、生徒のやりたいことを“応援”する教育を貫いている。
映画は、同校でのびのびと生活し、成長する生徒の姿を1年半かけて追った67分のドキュメンタリー。
生徒が伝統行事の100キロ歩行などのイベントに果敢に挑む姿だけではなく、普段の学校生活を通じ葛藤を乗り越える姿も描かれている。
先月27日、県庁で会見した前橋市出身の桜井顕監督は「子供たちの成長には何が必要なのか、視覚化できた。非常に明るいイメージの映画に仕上がった」と自信をのぞかせ、同校の佐々木克典理事長は「ごく普通の、ありのままの姿を撮ってもらった」と話した。
映画は、昨年12月に亡くなった本吉氏をしのび、21日に高崎市のホテルメトロポリタン高崎で行われる「感謝の会」(参加無料)で上映する。
同校ホームページでも25分程度の短編を公開している。
〔2018/3/3(土)産経新聞〕

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