ある朝、いつも大事に可愛がっていた一匹の文鳥が、無念にも世を去ってしまった。
およそ三年という短い生涯だけに、自分との別れを告げた。
おそらく病気が元で、排泄に不自由があったようである。
三、四日程前辺りから、何だか元気がなく、どこかにおいて様子が変には思えていた。
鳥は人間よりも遥かに寿命が短いものではあるが、やはり死に別れることは悲しい。
年の暮れである時期に、実に無念であるとしか思いようがない。
どんなに小さな生き物であろうと、命の尊さや愛しさは同じである。
できることなら、小鳥が平常に元気でいた時の、何日か前での日付に戻ってみたいものである。
今はただ、静かに永眠をしている小鳥を目の前にして、そのような悔いに浸っているだけである。