此所は、以前、いつしか自分が長期に渡ってきていた場所では。
今は、ただ風が吹いているだけ。
何も悲しくはない、時が過ぎただけさ。
時は過ぎても、変わらないままの自分がいる。いつだって僕は、少年の頃のような自分へと再会できる。
不真面目でふざけた奴である限りは、その自分は変わらない。
変わらなくて良い。
ただ、現実にある物事だけに気を向ける事よりも、どこかで何かを忘れてはいないかどうか。
何にも悩まず割り切ってしまう前に、悩まないまま先へ進んでしまう事など。
「全く君は、いつまで幻想を抱くような子どものままでいる気なのか、ずっと大人へと成長をしないままの精神でいる気なのか。」
そう言われても、僕は僕のままである。
やるせなくても、梅雨時の雨に打たれ。
雨よ、もっと降ってくれ、悩むように降ってくれ。