あの頃、自分は成人を迎えて間もない時で、いきいきと輝いた精神をも多くに抱いていた。
いかにして自分を若々しく、又は格好良く振る舞えるかどうかと。
そしてまた、今よりもエネルギーがあり余る程に、もっと自分を派手に存在をしたいと思う気力に満ち溢れていた。
それが今となっては、ごく一時での儚い夢だけにしか過ぎなかったようでもある。
青春など、どこか折れ曲がった凶器であったかのように、一寸にしてあっけなくも過ぎてしまう。
その時にあった友情なども、今では裏切りとなって儚く散ってしまったかに等しく思っている。
青春なんて、実に哀れで切ないものでしかない。
誰かと疎遠になってしまう事への重さを知らなかった。
もう過ぎた事は仕方がないのだと、そう言われても簡単に割り切れはしない。
ただ甘い夢だけを抱いては、甘い夢だけを食べていた儚さ。
何のあてもなしに、自分さえ楽しく生きられれば良いと思っていた、このろくでなし野郎。
誰かを傷づけている事にさえ、全く無関心に気付かずにいた。
若き青春の時期には、様々なリスク等を背負う事もあれば、自分で自分がわからなくなるかのようにも気がおかしくなる時も多くにある。
全く、青春という奴は、それが青春という奴なのかな。