銭湯コミュニケーション

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昼間の猛暑のとき外出する機会が増えて、銭湯に行くのが7時ぐらいの早い時間になります。子ども連れの父親を見かけることも多く、この時期の父と子の様子を知るチャンスになります。

衣服を脱ぐのを競争にして、さっさと裸にさせてしまう父。応えて勝負をかけて全力をあげて裸になってしまう子ども——小学1、2年生ぐらいでしょう。子は勝負に勝ち、父は目的達成です。

子どもは活発に動きます。子どもにとっては銭湯も格好の遊び場でしょう。水ブロに跳びこんで父親にも一緒に入るように勧めるのは、たぶん小学入学前の子です。父親もおそるおそる水ブロに入っていきます。子どもが家族の元気を引き出している感じがします。

隣の女湯に母親がいるらしく、「ママッー」と呼ぶと、すぐに「~~ッ」と子どもを呼ぶ声が返ってきます。声が響くので内容はききとれませんがママには呼びかけの声が誰であるかはすぐにわかるのです。

先日は脱衣場の隣に全身いれずみの30代ぐらいの人がいました。聞くとこれまでに7年かかり費用は500万円くらいとか。いれずみの相場がそれくらいのものと知りました。まだ未着手の部分が残っていて、あと3年ぐらいはかかるとのことです。

気づくことは、ほとんどの人が穏やかで遠慮がちなことです。裸で非武装だからというのではなく、人間というのは元々そういうものではないかと思ってしまうのです。

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