小鳥の死骸

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学校が休みになる日の校庭開放の見守り役(?)をしています。校庭では小学生の子どもが野球の練習をしていました。詰所にいて声をかけられ、顔を上げると野球チーム応援のお母さんが二人いました。校舎の横に小鳥の死骸があるといいます。
手袋をし、ビニール袋を持って現場に行くと、スズメよりは大きく、カラスよりは小さいやや赤味がかった羽をした小鳥の死骸でした。学校は休日で置き場に困り、自宅に持ち帰りました。
どうするか考え、翌日清掃事務所に電話しました。「死骸を取りに来る」とのことでしたが、「一般ゴミと一緒に出してもらってもいい」とも言います。一般ゴミ扱いは許容範囲の対処方法のようです。わざわざ来てもらうのも…と思い「一般ゴミ」にしようと思いました。
小動物を一般のゴミと同じに扱うのに少し抵抗感があります。死骸があると告げたお母さんも、他のゴミと同じに扱うのに抵抗感があったから、私に告げに来たのでしょう。
そういえば、うちの子が小学校に入る前に飼っていたハムスターが亡くなったことがありました。大きな霊園が近くにあったので子どもと一緒に霊園にハムスターの死骸をもっていきました。その片隅に小さな穴を掘って埋めたことがあります。あのときは「一般ゴミ」扱いはしなかったのです。
ペットを飼っている人には、それが亡くなった後、「一般ゴミ」扱いしない、できない人は多いと思います。火葬し家族の墓地に一緒に埋葬する人も多いようです。これは宗教性なのでしょうか? そこまで深い理由はないかもしれませんが、小鳥の死骸も見て、それをどう扱うかという場面に立ち合ったとき、「一般ゴミ」には扱い難いという感情はごく自然に表われます。動物の命に対する自然信仰心のような気がします。私はアニミストであると自覚しました。
「一般ゴミ」回収の前日に、清掃事務所に小鳥の死骸を届けました。受け取ったのは偶然に電話で答えてくれた人で、事情を教えてくれました。ペットなどは霊園があり、有料で受けとるそうです。他は「一般ゴミ」扱いになるとのこと。この人もそれがベストとは思えない心情があると思いました。日本にはアニミスト、それに近い心情の人が多いみたいです。アニメが日本発なのはアニメ的な心情と関係があるのではないでしょうか。

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