昼間定時制高校の広がり

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不登校生への対応の中で生まれたもう1つは昼間定時制高校です。こちらは主に公立高校の不登校生への対応です。
①、昼間とはいっても夜間課程があるところが多く、3部制として朝・昼・夜の課程があり多くは選択性になります。ほとんど全日制と変わらないくらいなのですが、朝を抜かして昼と夜の課程を選べます。科目選択が多くなり単位制にしているところもあります。
②、高校卒業資格に必要な単位数が74単位のまで下げたのは文科省の不登校対策といえるものです。それを活用して3年間で単位取得は可能ですが、制度としての4年生を崩していません。3年で卒業できる生徒もいるし、4年であっても留年とは違います。入学し在籍していてもなかなか登校できない生徒に対して弾力的に対応できる点も評価できます。
③、なお文科省の不登校対応としては、大検を高卒認定の変更したことも挙げられるでしょう。
④、これらの全日型の通信制高校と昼間定時制高校は、制度としては以前からありました。不登校生徒が増大したなかで、古くからの制度を新たに活用した面があります。しかし、多くの人が望んだような全日制高校の改善・改革による不登校生の受入れは基本的には生まれなかったのです。4000校を超える全日制高校のほとんどは不登校を横目にしながらスルーしている状態です。これではどこかの時点で途絶えてしまう高校が出てくるかもしれません。総じていえば不登校や中退という社会的な大テーマを生かしたのは全日型通信制高校と昼間定時制高校といえるでしょう。

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