全日型通信制高校と昼間定時制高校の2つのタイプが不登校生への対応の中で生まれ、広がりました。その概要を紹介します。
全日型通信制高校と自称するところもありますが、そう自称しなくても制度としては大差がありません。一般的には通信制の枠内の高校です。これは主に私立の通信制高校の場合です。
①、登校日(通信制高校におけるスクーリング)の日数が、かなり多くなります。週5日登校できれば全日制高校と同様です。私は通学型の通信制高校ということもあります。全日制高校においては欠席日数が3分の1を超えると、出席日数不足になり、その学年の履修条件を満たしません。通信制高校における必要な登校日数は20日程度ですから、欠席が多くてもそこまでになる人は少なく、多くの生徒が出席日数の不足にはなりません。
②、通信制高校の特色にレポートの提出があります。自学自習した内容をレポートにまとめ提出する趣旨です。全日型通信制高校では授業等は全日制と同様にできます。また欠席が多い(進級に支障が出るほどではなくとも)生徒には、各学校におけるそれぞれの対応が可能です。全日制であれば補習授業・補講、追加試験(追試)などの特別対応になりますが、全日型通信制においては日常の教育活動です(学校により方法は少しずつ違いますが)。単位制、3年間で卒業(3修制)できます。
③、不登校生に対応するために生まれた多くの通信制高校は、このように全日制のような形で教育活動ができます。しかも全日制の持つ制約を受けません。だから不登校生を受け入れやすくなっているのです。なお付け加えれば、校庭など全日制では必要な条件が加わります。通信制では施設の面でもつくりやすくなっています。
④、通信制サポート校も内容としては通信制高校と変わりません。単位認定や進級、卒業の判定を出せるのは連携する通信制高校の側にあることが違います。