オーバードーズの理由

このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - オーバードーズの理由
Facebook にシェア
[`google_buzz` not found]
[`yahoo` not found]
[`livedoor` not found]
[`friendfeed` not found]

Tnさんは数か月前から、建築現場で働くようになりました。初めの1か月はこれまで仕事についていなかった分を取り戻すつもりで無我夢中で過ごしました。仕事の内容はわかりませんが言われたことをわからないまま手伝ってきました。実際は仕事の周辺の物を運ぶ、片付ける、専門的なことをする人のやることを見ている、ということが多かったらしいです。

そういう状態は数か月後もほとんど変わりません。問題は1月後くらいから現場に着くと不安感がでてきたことです。そして体が固くなったり萎縮するようになりました。神経が磨り減っていく感じになったころから、仕事の現場に行く前に不安な状態が出てきました。明日またあの現場に行かなくてはならないと思うと前日から不安感が高まります。

自分を見守る家族は、今度は何とかこの仕事が続いていくように念じているのをひしひしと感じます。週5日のフルタイム仕事を、家族が認めてくれると思える週4日にようやく話したところです。もしかしたら家族はこれが実際に働ける条件と思ったのかもしれませんが、自分としてはこれしか言い出せなかったのが週4日です。とにかく仕事以外は休むことが必要で、それ以外はほとんど寝ている状態です。その休む時間を確保したいし、週3日などは家族が頭から認めないとわかるからやっと言い出した4日です。

休日が続いた後の月曜日、今日の仕事を思うとどうしようもなくなりました。言葉で伝えてわかってもらえないのならば、心身の状態でわかってもらうしかない。手元にある薬を数錠ずつ口に入れていきました。いろんなことが頭をめぐったようですが、後で思うと何を考えていたというよりも、ひたすら薬をのみ続けた時間でした。長い時間かかったと思ったのですが実は数分のことです。母親が「いっぺんに薬をのんだ」といっていました。

この日の仕事は行かないことになりました。家族はそれにより自分の状態を認めたわけではなさそうです。その日は行かなかったという受けとめ方でしょう。自分では心身の状態として仕事にいけないことをアピールしたつもりです。なんらの達成感もないし、気分は落ち着かない、気持ちは悪いものです。しかし家族と自分の間にある理解は依然として隔たりがあります。

自分の状態を家族に伝えていないという人がいるかもしれません。週4日というのさえ実際は無理とわかっていたのにそれ以上のことは伝えていないのですから。ですがそれ以上をいえない状態があるのです。この間の溝が埋めきれない状態が陥没した(爆発した?)のが今回のオーバードーズです。オーバードーズというのは、薬の大量の服用のことです。

オーバードーズをする人、できる人というのがいいかもしれませんが、はそれなりに勢い、エネルギーを感じさせる人なのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください