桜の思い出

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桜の咲く季節がめぐってきました。今年は開花が遅れているようです。
はたして花見ができることになるかどうか。

「いろいろなこと思い出す桜かな」と誰かが詠んでいましたね。
4月の新しい年度が始まり、自分史の中の変化と結びやすいので、あのころは…と思い出しやすいのでしょう。そんな何かを思い出させてくれる花が桜です。
国の花、国花があるとすれば桜でしょうか。
むろん梅がいい,牡丹がいいという人もいるでしょう。
それらは相対的な好き嫌いはあっても、思想信条なるものは付いて回りません。
桜を国の花というのは、日の丸の国旗、君が代の国歌とはそこが違います。
ただこの時代に国家の象徴を増やすのは妙なナショナリズムの気分を推進になってしまいそうですね。

 
さざなみや志賀の都は荒れにしを 昔ながらの山桜かな

高校時代の古文教科書に出てきた和歌です。
歌人は薩摩守忠度(さつまのかみ・ただのり)。
和歌の師匠・藤原俊成は「詠みびと知らず」として自選の『千載集』に採用し、時代が落ち着いてから平家の武将・忠度の作であると明かしたとか。
記憶が間違っていなければ、「平家物語」のなかで古文の先生はそのようなことを話してくれたはずです。
和歌として名歌かどうかは私にはわかりません。
少なくとも幽玄を推奨する俊成卿は採用するだけの価値を認めました。
幽玄調の基準からすれば時間軸が背景にあり、内容はシンプルで力強くむしろ万葉調といえなくもない。素人の私にはそのように映ります。
都を離れるときの武将らしさを現わしていて、桜が咲くころになると、桜とともに思い出してきたものです。

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