不登校情報センター > 不登校・引きこもりとその支援に関係する調査と集計 > サテライト教室に関するアンケート
サテライト教室とは、通信制高校と連携し、その在籍生の学習その他の指導を行う学習塾やフリースクールです。
この数年来、不登校や高校中退の生徒に対応するために通信制高校が新設されています。とくに広域通信制高校は学校所在地のある都道府県の範囲を超えて生徒が在籍し、高校においては、学習センターをつくったり、サポート校と協力して在籍生への教育活動を続けたりしています。
新たな方法としては、いわゆるサテライト教室(協力学習施設)として、各地で活動を続けてきた学習塾やフリースクール等との協力関係をつくる動きがみられます。通信制高校に入学した生徒の日常的な指導をこれらのサテライト教室に協力依頼したり、学習塾等に在籍する生徒を通信制高校で卒業資格を得られるようにするという相互的な協力をめざす方式のように思います。
NPO法人不登校情報センターには、このような広域の通信制高校側(複数)から、サテライト教室になるフリースクールや学習塾さがしに協力してほしいという旨の協力依頼があります。また、これまでのフリースクール等からは、サテライト教室としての依頼があった、サテライト教室になっているという話をうかがったことがあります。
今回はこれらに関するフリースクールや学習塾の意向・動向を把握しようとするものです。
アンケートは以下の内容で実施しました。
学習塾・フリースクール側からの回答
アンケートは、サテライト教室からのもの、通信制高校からのものの2種類あります。
(質問1)「サテライト教室(及びサポート校)になるように提案を受けたことがありますか」 | (質問3) 「サテライト教室になることを検討してもいいと思いますか」 | |||
思わない | 思う | |||
1 | 提案を受けたことがない | 17 | 6 | 12 |
2 | 提案を受けたことがある | 6 | 1 | 5 |
3 | 既にサテライト教室になっている | 5 | 0 | 3 |
4 | 既にサポート校になっている | |||
5 | 無回答 | 2 | − | − |
(質問3)「サテライト教室になることを検討してもいいと思いますか」での回答を「@思わない、A思う」の2つにし、それを(質問1)項と結びつけると、上表のようになります。
これまでサテライト教室になるように提案を受けたことが「ない」は17教室あり、「検討したいと思う」が12教室、「思わない」が6教室でした。
提案を受けたことがあるは「6教室」で、「検討したいと思う」が5教室、「思わない」が1教室でした。
このことから、
スクール側は、通信制高校等からサテライト教室になる提案を受けたことが「ある」「ない」に関わらず、サテライト教室になることを前向きに検討する傾向がうかがえます。
そして、サテライト教室になったスクールからは、「検討したいと思う」という回答が多く、これは次ページ以降にあるように「サテライト教室は社会的に必要だ」といったスクール側の意見を反映しています。
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